動画講座・電子書籍・テンプレートなど、自分のコンテンツを商品にして売るまでの流れを解説します。

Planning

商品の企画

ターゲットの決め方 1人の読み手を具体的に描く

目次
  1. 属性より、状況と悩みで決める
  2. 1人の人物像を文章で書く
  3. 絞りすぎが不安なときの考え方
  4. 対象を狭める切り口の例
  5. ターゲットを販売ページにつなげる
  6. 複数のターゲットが浮かんだときの選び方
  7. 決めたターゲットを見直すタイミング
  8. 次にやること

ターゲットは「30代女性」のような属性だけでなく、「いま何に困り、何を試し、なぜうまくいっていないか」まで描くと決まります。絞るほうが売れやすいのは、買う人が「自分のための商品だ」と感じやすくなるからです。

この記事では、1人の読み手を具体的に描く手順を紹介します。

属性より、状況と悩みで決める

年齢・性別・職業は、ターゲットを考える入口にはなりますが、それだけでは商品の中身が決まりません。同じ30代の会社員でも、悩みは人によってまったく違うからです。

そこで、次の4つを基準にします。

  1. どんな状況にいるか(仕事、家庭、使える時間)
  2. 何に困っているか
  3. 今までに何を試したか
  4. なぜ、まだ解決していないか

特に4つ目が大切です。「本を読んだが、自分の場合にどう当てはめるか分からなかった」のような理由が分かれば、商品の方向性が見えてきます。

たとえば、「副業に興味がある人」という言い方は広すぎます。「副業を始めたいが、本業が忙しく、何を選べばいいか分からない人」まで具体的にすると、必要な内容が見えます。短い手順、時間のかけ方、続けるコツなど、その人が求めることが自然に浮かんでくるはずです。

状況を考えるときは、1日の流れを想像するのも効果的です。朝は何時に起きて、いつ空き時間があり、どの道具で作業するのか。商品を使う場面が見えると、動画の長さや、文章の分量も決めやすくなります。

1人の人物像を文章で書く

次に、実在の特定の人ではなく、想像した1人を文章で書きます。長さは5〜8行で十分です。

たとえば次のような書き方です。

平日は会社で働き、夜に使える時間は1日1時間ほど。副業で動画講座を作りたいが、何から撮ればいいか分からない。ネットの記事は読んだが、情報が多くて手が止まっている。

これは例として作ったもので、実在の人物の話ではありません。商品を考えるときの基準点として使います。迷ったら「この人は、これを喜ぶか」と問い直します。

絞りすぎが不安なときの考え方

「絞ると、買う人が減るのでは」と心配になるかもしれません。ただ、広い対象に向けた商品は、誰にとっても少しずつ合わず、結局誰にも選ばれないことがあります。

絞っても、その条件に近い人は買ってくれますし、少し外れた人が「自分にも使えそう」と感じて買うことも珍しくありません。最初は狭く始め、売れてから広げるほうが、直しやすいです。

目安として、「その人に直接話しかけられるくらい具体的か」を確かめます。

対象を狭める切り口の例

迷ったときは、次の切り口で狭めてみます。

  • 経験の段階:まったくの初心者/少し経験がある人
  • 使える時間:1日30分だけ/まとまった時間が取れる
  • 使う道具:スマホだけ/特定のソフトを持っている
  • 立場:会社員/主婦・主夫/学生/自営業

例えば「動画講座の作り方」というテーマも、「スマホだけで作りたい会社員向け」にすると、中身も言葉も具体的になります。切り口は1つか2つに絞るのが扱いやすいです。

切り口を組み合わせるときは、あまり多くしないことがコツです。条件を3つも4つも重ねると、該当する人がほとんどいなくなります。「初心者」と「スマホだけ」くらいの2つを上限の目安にして、足りなければ後から広げます。

ターゲットを販売ページにつなげる

描いた人物像は、そのまま販売ページの材料になります。

  • 冒頭の一文は、その人の悩みを言い当てる
  • 本文は、その人が試して失敗した理由に触れる
  • 内容の説明は、その人の状況で使える形に直す

「こんな方におすすめ」という項目にも、人物像から言葉を取れます。「こんな人には向かない」も書いておくと、買ったあとの食い違いを減らせます。

複数のターゲットが浮かんだときの選び方

人物像を考えていくと、「この人も、あの人も当てはまる」と複数の候補が出てきます。その場合は、次の基準で1人を選びます。

  • 自分が一番、気持ちを理解できる人
  • 今すぐ解決したい悩みを持っている人
  • お金や時間を使うことに、ためらいが少ない状況の人
  • 周りに、同じ悩みの人が多そうな人

特に1つ目は、続けやすさに直結します。自分が過去に同じ悩みを抱えていた人なら、言葉選びも自然になり、商品を改善するときも的確に判断できます。

選ばなかった候補は、捨てる必要はありません。第2弾、第3弾の商品の対象として残しておき、最初の商品の売れ行きを見てから広げます。

もう1つ気をつけたいのは、「友人に似た人」を無意識にターゲットにしてしまうことです。身近な人は自分と似た感覚を持っていることが多く、市場全体の反応とはずれることがあります。想像した人物が、自分とは少し違う考えを持つ人でも成り立つかを見直してみてください。

人物像に名前をつけて、「この人はどう思うだろう」と呼びかけるのも一つの方法です。名前は実在の人と重ならない、適当なものにします。チームで作る場合は、全員で同じ人物像を共有しておくと、商品の方向がぶれません。

一人で作る場合も、人物像を紙に書いて作業机の近くに貼っておくと、制作中に「この説明は、あの人に伝わるか」と確かめられます。難しい言葉を使いそうになったとき、省いていいか迷う手順に出会ったときに、判断の基準になります。

決めたターゲットを見直すタイミング

ターゲットは、一度決めたら変えられないものではありません。商品を出して最初の数人が買ってくれたら、その人たちがどんな状況の人だったかを振り返ります。想像していた人物像と合っていれば続け、違っていれば、実際に買った人に合わせて直します。

実際に買う人は、想像と違うことがよくあります。たとえば初心者向けのつもりが、経験者が復習に買っていた、ということもあります。その場合は、実際の買い手の言葉を聞き取り、販売ページの文面に反映します。

ターゲットを決めるとき、「買ってくれそうな人」ではなく「喜んでくれそうな人」から考えると、商品の質が上がります。買う理由が弱い人に無理に売ろうとすると、期待と中身が合わず、不満が出やすいからです。

たとえば、書いた人物像を見て「この人なら、10分の動画と30分の動画のどちらを見るか」と考えてみます。答えが出れば、講座の長さや分け方が自然に決まります。人物像は、小さな判断を重ねるための道具として使うと効果が出ます。

次にやること

次の3つを、今日のうちに書いてみてください。

  1. 想像する1人の状況を、5行で書く
  2. その人が試してうまくいかなかったことを、3つ書く
  3. その人が商品を買ったあと、どうなっていたいかを1行で書く

書けたら、周りの人に読んでもらい、「こういう人いそう」と言われるかを確かめます。違和感があれば、状況の部分を直します。この人物像は、このあとの企画、値付け、販売ページのすべてで繰り返し使います。