動画講座・電子書籍・テンプレートなど、自分のコンテンツを商品にして売るまでの流れを解説します。

Planning

商品の企画

デジタルコンテンツの種類と、向いている人の違い

目次
  1. 動画講座は、手順を見せたい内容に向く
  2. 電子書籍は、考え方や知識を整理して渡す
  3. テンプレートは、そのまま使える価値で売る
  4. 音声と会員向けの場は、続ける力が問われる
  5. 選ぶときの3つの基準
  6. 種類ごとの売り方の違い
  7. 複数の形を組み合わせる考え方
  8. 形を変えて作り直す方法
  9. 権利と素材の注意
  10. 次にやること

デジタルコンテンツには、動画講座、電子書籍、テンプレート、音声、会員向けの場の5種類が代表的です。どれが良いかは商品の内容より、自分が作り続けやすい形かどうかで決めるのが現実的です。

形のない商品なので、在庫や送料の心配はありません。その代わり、コピーされやすい、似た商品が作りやすいといった特徴もあります。種類ごとの違いを知ってから選びます。

動画講座は、手順を見せたい内容に向く

動画講座は、画面操作や実技など、動きを見せたほうが伝わる内容に向いています。表計算ソフトの使い方、料理、運動、楽器、デザインソフトの操作などが典型例です。

利点は、買う人が「自分にもできそう」と感じやすいことです。声や表情が伝わるので、信頼も得やすくなります。

一方で、撮影・編集・書き出しに手間がかかります。1時間の講座を作るのに、その数倍の時間が必要になることも珍しくありません。話すのが苦手な人は、画面収録に声を重ねる形から始めると負担が軽くなります。

電子書籍は、考え方や知識を整理して渡す

電子書籍やPDFは、知識、考え方、手順書を文章で渡したいときに向いています。文章を書くのが苦でない人には、設備が不要で始めやすい形です。

買う側にとっては、好きなときに読み返せる点が強みです。検索もしやすいので、辞書のように使う内容にも合います。

弱点は、動きや雰囲気が伝わりにくいことです。図やスクリーンショットを入れて補います。また、書籍の形をした無料の情報が世の中に多いので、有料にするなら、まとまり方や切り口に独自性が必要です。

テンプレートは、そのまま使える価値で売る

テンプレートは、表計算ソフトの家計簿、スライドの型、文章の雛形、タスク管理の画面など、買ってすぐ使えるファイルです。説明より「使える」ことに価値があります。

作る人の経験が、型に詰まっている点がポイントです。同じ作業を何度も繰り返してきた人なら、その作業の最短ルートを型にできます。

注意したいのは、使うソフトの更新で動かなくなる可能性があることです。対応するソフトの名前や条件を販売ページに書き、更新があれば直す覚悟を持っておきます。フォントや画像は、再配布が許されているものだけを使ってください。

音声と会員向けの場は、続ける力が問われる

音声コンテンツは、通勤中や家事中に聞けるのが利点で、語学、読み聞かせ、解説などに向きます。録音環境を整える手間がありますが、動画より編集は軽くなります。

会員向けのコミュニティや月額コンテンツは、継続して収入が入る可能性がある形です。ただし、毎月の更新や質問への返答が必要になり、運営の負担が続きます。最初の1本としては、重めの選択です。

まず買い切りの商品を1つ作り、読者や購入者が増えてから会員制に広げる順番のほうが、無理が少なくなります。

選ぶときの3つの基準

どれにするか迷ったときは、次の3つで決めます。

  1. 自分が作る作業を、続けても苦にならないか
  2. 買う人が、その形で受け取りたがっているか
  3. 最初の1本を、1か月以内に作れる大きさか

3つ目は特に大切です。たとえば動画講座が合っていても、全10章を作るのは大変なので、最初は3章の短い講座にします。

比較しやすいよう、簡単に整理します。

種類 作る手間 向く内容
動画講座 大きい 操作・実技
電子書籍 中くらい 知識・考え方
テンプレート 中くらい 作業の型
音声 小さめ 解説・語学

種類ごとの売り方の違い

作る形によって、売るときの工夫も変わります。動画講座は、冒頭の無料サンプルを見せると、画質や話し方が伝わって安心されます。電子書籍は、目次と冒頭の数ページを公開すると、読みやすさを判断してもらえます。テンプレートは、完成した画面のスクリーンショットを載せると、使い方が想像しやすくなります。

音声は、数分の試聴ができると効果的です。会員向けの場は、1か月の更新予定を先に示すと、何が得られるかが伝わります。どの形でも、買う前に中身の雰囲気が分かる材料を出しておくと、購入のためらいが減ります。

複数の形を組み合わせる考え方

最初から複数の形を作る必要はありません。ただ、売れ始めたあとに組み合わせると、価値が増すことがあります。たとえば電子書籍で考え方を伝え、チェックリストのテンプレートを付けると、読んだ内容をすぐ実行に移せます。動画講座に、要点をまとめたPDFを添える形もよく見られます。

組み合わせるときは、元の商品を作り直さず、追加の特典として足すと負担が少なく済みます。足した結果、値段をどうするかは、値付けの記事で順番に考えます。

形を変えて作り直す方法

一度作った内容は、別の形に作り直せます。電子書籍の原稿を読み上げて音声にする、動画講座の台本を文章にして電子書籍にする、といった具合です。1つの内容から複数の商品が生まれるので、最初の企画をしっかり作っておく価値があります。

作り直すときは、元の商品を買った人への配慮が必要です。内容がほぼ同じなら、旧版の購入者に新しい形を無料で渡す、割引にするなど、買った人が損をした気持ちにならない工夫をします。

権利と素材の注意

どの形で作る場合も、使う素材の権利には注意が必要です。写真、イラスト、音楽、フォントには、それぞれ利用条件があります。商用利用が許されているか、再配布してよいか、クレジット表記が必要かを、使う前に確認します。

特にテンプレートは、買った人がファイルをそのまま受け取るため、素材の再配布に当たる場合があります。素材は、自分で作ったものか、再配布が明確に許されているものだけを使うのが安全です。AIで作った画像や文章を使う場合も、使うサービスの利用規約を確認してください。

また、他人の著作物を引用するときは、引用のルール(出典の明記、主従関係の明確化など)を守る必要があります。判断に迷う場合は、使わないのが無難です。

なお、形の選び方に正解はありません。同じテーマでも、動画で売る人もいれば、文章で売る人もいます。まず1つ作って反応を見てから、別の形へ広げる順番が負担も少なく済みます。

最後に、どの形を選んでも、買った人が迷わず受け取れる案内が必要です。受け取り方、見られる期間、対応する端末を、購入前に書いておきます。

次にやること

自分が教えたい内容を1つ決めて、上の4種類のうち、それを一番伝えやすい形を選んでください。選んだら、その形で作られた競合商品を2つ探し、中身と値段を読みます。

そのうえで、「同じ形で、自分ならどこを変えるか」を一言書いてみましょう。形の選び方がまだ決まらないときは、5分だけ試作してみます。動画なら30秒だけ撮る、文章なら見出しを5つ書く、といった小さな試しで十分です。やってみて一番ラクだった形が、最初の1本に向いています。